ライチョウブログ

サイト管理人のブログです。

掲載されている画像、動画は基本的には登山道から撮っています。

調査研究の一環として特別な許可を得て、登山道外に立ち入っているデータについてはその旨記載します。

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ここは俺の砂場だ! 1

この動画は特別な許可を得て撮影されています。

どうも、こう、ライチョウを見ていて、神秘とか、奇跡とかいう枕詞をつける気にはなれないのです。
例えば、犬や猫等の愛玩動物がそうであるように、時折見せる人間臭い所作にこそ感動があるのではないかと思います。

ライチョウは、私たちも共感できるようなしぐさを時折見せてくれます。それで親近感がわくのです。

さて、動画は砂浴びというか、土浴びを始めた幼鳥です。
全然浴びれてないし、どちらかというと砂遊び。

暑いんだってば

パッカーーーー

親子そろって、砂浴び。
で、砂が熱いもんだから、くちばしがパッカーーーーパンティングしてます。

それにしても、あれですね。暑くっても、シャワーは浴びたいんですね。そういうもんです。

まじめな話、ライチョウだって熱中症になります。
(あなたの家の犬だって、オカメインコだって熱中症になるでしょう?)
特に雛は体温調整能力が低く大変です。それは私たちの人間の子供も同じこと。

ということは、8月まで雪渓が残っているということは、ライチョウにとって大きなアドバンテージです。南アルプスのライチョウが減った理由の一つかもしれません。

ライチョウを保護する…ということは、高山生態系を保護する…すなわち、温暖化を食い止めるために私たちは何ができるかというのを考えることです。
それは難しいようだけれども、簡単なことです。
多くの人が賛同し、アクションを起こすことです。
誰かヒーローがいて、何かしてくれるのではなく、行政が何とかするのでもなく、何かするのは私たち、町に住んでいる一人ひとりです。

暑い!

涼みたい

暑さ対策、どうしてますか? 帽子? 日傘?
私は水風呂で体から熱を取り去ってます。

ライチョウは口からしか熱を逃がせない。鳥には汗腺がないんです。

ではどうするか。
写真は私の知る限り、ライチョウがMAXで避暑している姿です…
この他、大きい岩のスキマ、イワイチョウの群落の中(イワイチョウって水分多いのでひんやりしてます)など、少しでも涼しいところを求めているようです。

晴れの日にライチョウを見かけない?
当たり前です。
私たちだって、コンビニやデパート、地下街、イオンに逃げ込みますからね。

猛禽に見つかりやすいどうのこうのより、まず暑いんだと思います。
暑さで脳みそが煮えて不可逆変性し、フラフラになったらそれこそ猛禽の餌食です。

梅雨明け十日

はぁはぁ

朝から梅を干していました。
昨年から始めましたが、梅仕事をしていると梅雨明けに梅を干さなきゃと、天気に敏感になりますね。

梅雨のライチョウ雌成鳥は寒さから雛を守るという「抱雛」という行動をとりますが、、、
梅雨が明ければ、夜以外は抱雛も必要なくなり(もちろん、高山ですから寒いときもありますよ。そういう時は昼でも抱雛します)、むしろ暑さとの戦いになります。

まず、ライチョウさんは地面付近にいます。ベビーカーに乗せた子が暑がるのと同じです。地面の照り返しって暑いんです。
そして、鳥は汗腺がないので汗かきません。そこで、焼いたハマグリみたいにくちばしをパカーッと開いて、呼気によって放熱します。これをパンティングといいます。

カラスも口開けてだるそうにしてますね…彼らは黒いですし。余計暑いかもしれません。

ライチョウの場合、夏仕様とはいえ分厚い羽毛もあります。もともと周北極地域の鳥ですから、彼らにしてみれば日本の高山も熱帯の密林のようなものかもしれません。

ライチョウに出会ったら

じっと見守って!

幸運にもライチョウに出会ったらどうすればよいでしょう。

ライチョウを間近に観察したければ、まずはあなたは石のように動かないことです。音を立てないよう、じっとしていましょう。
登山道から外れてはいけませんし、餌をあげておびき寄せるようなことは絶対にしてはいけません。

ライチョウが移動している場合は、大きく大きく回り込むように、ゆっくりと移動してください。
運が良ければ、彼らはあなたの足元を通り過ぎてくれるかもしれません!

けして彼らに触れてはいけません。
彼らは今のところ、私たちにナチュラルな姿を見せてくれますが、私たちの誰かが彼らを追いかけまわしたり、驚かせるようなことをすれば、彼らは私たちから逃げ回るようになってしまうでしょう。