冬前のライチョウ

そんなこんなで、今年の秋は富山県の太郎山に行けませんでした。
行こうと思えば行けたんでしょうけど、長野がアレでは帰ってこれなかったです。また、近年はベテランの方が山でご不幸に遭われているので、無理は禁物です。

さて。埋め合わせは去年の薬師岳閉山祭の時に、薬師岳に登ってきた時の動画です。

ご覧ください。雪です。
ありとある、すべての服を着こんでも、氷点下。

そんな中でもライチョウさんは元気です。

つつきまわしているのはハイマツの実です。食ってるかどうかは判然としませんが、私はハイマツにライチョウがかかわっているのを初めて見ました。
実、食べれるんですかね。

10年以上見てても、発見があります。

日光のサル軍団

中禅寺湖一周苦行の旅動画第二弾。
サル軍団です。

道中に人糞のようなフンが結構落ちていたので、これはサルだなぁと思っていたら案の定。
逃げずにこちらを見てるのがボスなんでしょうか。サルと喧嘩なんかしたくないので、速やかに立ち去りました。

この地域、まあまあ結構な頻度でサルを見かけますし、場合によってはこうして包囲されます。
間違っても餌をあげたり威嚇したり手を出してはいけません。ここは彼らの領域です。

シカの授乳

中禅寺湖一周苦行の途中。割と序盤でシカの親仔に逢いました。
こんなに大きくなってもお乳欲しがるんですね。でも、お母さん嫌がって早めに切り上げられちゃった感じです。

このあたりの植生は下層植生がほとんどありません。
かなりの密度でシカが生息しているものと思われます。
あまり人を怖がる風でもないので、追われたことがないのでしょう。

というわけで、この中禅寺湖一周の苦行中、シカ一回、サル二回、リス二回見ました。まだまだケモノ寄せスキルは衰えてません。

ライチョウと昆虫

皆さん、たんぱく質は好きですか?
私は好きです。というか、ヒトは本能的に、たんぱく質、脂質、炭水化物を求めるようにできてます。

ライチョウさんがどうかというと、もう、ごっつり、たんぱく質大好きです。
基本は植物性たんぱく質かと思いますが、手に入るなら昆虫を食べることがわかっています。

こちらの動画は、雪の上で虫を食ってるとこです。
黒いぽつぽつが虫です。
奴らは、低温になると活動が鈍って動けなくなるんだそうで、雪の上に待ってきてしまったが運の尽き。雪の上で身動き取れずにいるところをライチョウがぱくり。

ライチョウの羽毛はたんぱく質ですし、鳥類はあまり脂肪を蓄えないので、貯蔵エネルギーとしてたんぱく質を必要としているのかもしれません。
ほら、ニワトリもミミズ食べるでしょ。

じゃあ、どれだけ必要なのという。そこが今後の課題ってやつです。

雛の採食に迫る2

ライチョウの雛の採食を調べた人はまだいないので、やりません? と中部大の上野先生に持ち込みまして。
現在進行形で調査研究が進んでいますが、だいぶわかってきました。
結果については、別の所でご紹介できればいいかなと思います。

警戒心ゼロな雛たちは、こちらがじっとしてさえすれば足元まで来ます。
これは許可を得て入林して息をひそめて(丸見え)撮影に成功した物です。
しかし小さいからすぐフレームアウトするし、動きがトリッキーなのです…

とにかく、くちばしが小さい。クロマメノキなんかをつついています。
なんでもつついているように見えますが、つついても食いちぎれなかったりします。
ということは、柔らかい植物の葉が必要なんですね。柔らかい若葉は一般的にタンパク質も多く、これは体を大きくするためにも理にかなっています。

雛の採食に迫る1

ゴーヤチャンプルーが食べたくなる季節ですね。
子供の頃は、ピーマンが嫌とか、ニンジンが嫌とか、ゴーヤなんかもってのほかだったりしませんか。
私はウニとかイクラがダメでした。
でも、今は食べられます。

ライチョウの雛ってどうなんでしょう? 親と同じ物食べてるんでしょうか?

成鳥については、ビデオカメラで口元を狙って撮影したらうまくいったんですが、雛はなー小さいしなー追えないしなーまずは大きいとこからだろーそもそも雛の生態の知見がないし。とやってたのが2005~2007年ぐらいの話です。
それから10年して撮ったのがこちら。
デジカメで撮ったんですが。技術の進化ってすごい。。。
昔のビデオテープのカメラじゃ絶対無理でした。

続きます。

求愛行動

ライチョウの繁殖期はGWの頃から6月初旬ですが、私たちはこの時期に山に入りません。
これはだいぶ昔(まだ、私に若さがあって、梅雨前に入山していたころ)撮影したものです。
オスが尾羽を広げ、両翼を地面に押し付けるようにして求愛してます。

これが、すげーかっこいい、のかもしれません。

…鳥の求愛行動は実に様々ですが、ライチョウの場合はこんな感じです。

抱雛

過去の写真や動画を漁っていると、10年以上前の私の姿があって白目剥いたりします。
それはともかく、大学4年生の私の卒論テーマは、ライチョウの抱雛(ほうすう)でした。
寒くなれば、おかあさんのおなかの下に雛が潜り込むのですが。寒いったって、晴れてて寒い時も、曇ってて寒い時も、風が強くて寒い時も、雨で寒い時も…寒いも色々だろ、ということで調べてみました。
結果、10分も温まればいいみたいです…で、寒ければ寒いほど、抱雛の頻度が上がる=お母さんの腹の下から出てくる時間が短くなる、ことがわかりました。

え? 当たり前?
でも、それをちゃんと科学的に調べるってのが大事なんです。

育雛初期に梅雨が長引けば、雛の採食時間が十分ではなくなるかもしれないんです。今年は長梅雨でした。ちょっと心配ですね…

ここは俺の砂場だ! 2

で、アタシもアタシもとやってきた妹(?)をつつきだす…

ね、幼稚園児みたいでしょ?

野生生物に対する目線というのはいろいろあると思いますし、自由なんですが、私の場合は、私たちとライチョウを重ね合わせることのほうが多いように思います。

彼らと一緒に生きていくためには人間が生き方を変えた方が良いのです。でも、賢いはずの人間だけが自然とのつきあい方を忘れてしまったから、もう一度ライチョウさんに教えてもらうのです。

ここは俺の砂場だ! 1

この動画は特別な許可を得て撮影されています。

どうも、こう、ライチョウを見ていて、神秘とか、奇跡とかいう枕詞をつける気にはなれないのです。
例えば、犬や猫等の愛玩動物がそうであるように、時折見せる人間臭い所作にこそ感動があるのではないかと思います。

ライチョウは、私たちも共感できるようなしぐさを時折見せてくれます。それで親近感がわくのです。

さて、動画は砂浴びというか、土浴びを始めた幼鳥です。
全然浴びれてないし、どちらかというと砂遊び。