夏至

夏至を過ぎると途端にやる気が失せる雄ライチョウ

 夕方7時ぐらいまで明るい季節ですが、関東は肌寒いです。しかし、雲が晴れれば一年で最も強い紫外線が降り注ぐので要注意。
 現在、ライチョウの雌は卵を抱いています。雌は一日4回ほど巣を飛び立って、せわしく食事をし、糞をし、巣に戻る。この間10数分。

 で、この間、雄が何をしているかと言いますと。

 雌が卵を抱いている間は見張りをしていますが、雌が食事に飛び立つとそのあとを追従します!

 ということは、雄を見張っておれば雌が見つかるわけですが、そうは簡単にいきませんで。

 まず、雌が一日約4回巣を飛び立つというたったそれだけの事実を突き止めるのに、3年ぐらいかかっています。だって、梅雨の高山寒いんですよ。逃げ場ないんですよ。足の指もげるかもって思うぐらい寒いんですよ。そう。下で雨が降っているということは、上は雲の中です。

 それから。雲の中ですから。
 雄が、「グゥオッ ががー」と、変な声(ライチョウの雄の声は変です。本当に変です)をあげて、バッと飛び立った、追いかけた、、、いない。
 濃霧の中で見失うのです。なぜか、普段飛ばないくせに、この時は飛びます。

 仮にうまく雄と雌を発見したところで。雌も所用が済むと飛ぶのです。
 巣を見つけられたくないからか、はたまた急いでいるからか。真相はわかりませんが、都合数十メートル霧の中で謎の飛翔(ジャンプ)を行うので、観察者はたまったものではありません。
 標高高いところで、がちがちに冷え切った体で瞬発力なんか出ません。

 そんなこと、誰も教えてくれなかったじゃない! というようなこと、世の中にはごまんとありますが、ライチョウが霧の中で飛んで移動するなんて、それこそ誰も教えてくれません。
 上司が、先輩が教えてくれなかったからとか言ってる新米の皆さん。かよう、この世は理不尽です。びっくりを楽しみましょう。

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