サイト管理人のブログです。
掲載されている画像、動画は基本的には登山道から撮っています。
調査研究の一環として特別な許可を得て、登山道外に立ち入っているデータについてはその旨記載します。
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調査研究の一環として特別な許可を得て、登山道外に立ち入っているデータについてはその旨記載します。
黒五です。日本で一番ライチョウが見られるサイト目指して邁進中です。
寝苦しい夜、みなさん大丈夫でしょうか?
お宅の犬猫鳥兎等、愛玩動物sも暑くて、お腹丸出しで寝てませんか?(鳥は腹見せませんが)
ライチョウって、夜どうしてるんでしょう、というのを私はつい最近まで知りませんでした。
中部大学の学生さんが調べてくれまして。
ニホンライチョウに限って言えば、夜は一定の場所にとどまるようです。
その間、寝てるのか? 麻雀してるかはわかりませんが、夕刻になるとある場所で動かなくなり、翌朝同じ場所で発見されました。
登山は早出早着が基本。
朝のライチョウを見かけることはあっても、夕刻のライチョウを見ることってほとんどありません。(人間も小屋やテントに入って、ビール飲みだしちゃいますからね!)
続きます!
ライチョウの繁殖期はGWの頃から6月初旬ですが、私たちはこの時期に山に入りません。
これはだいぶ昔(まだ、私に若さがあって、梅雨前に入山していたころ)撮影したものです。
オスが尾羽を広げ、両翼を地面に押し付けるようにして求愛してます。
これが、すげーかっこいい、のかもしれません。
…鳥の求愛行動は実に様々ですが、ライチョウの場合はこんな感じです。
過去の写真や動画を漁っていると、10年以上前の私の姿があって白目剥いたりします。
それはともかく、大学4年生の私の卒論テーマは、ライチョウの抱雛(ほうすう)でした。
寒くなれば、おかあさんのおなかの下に雛が潜り込むのですが。寒いったって、晴れてて寒い時も、曇ってて寒い時も、風が強くて寒い時も、雨で寒い時も…寒いも色々だろ、ということで調べてみました。
結果、10分も温まればいいみたいです…で、寒ければ寒いほど、抱雛の頻度が上がる=お母さんの腹の下から出てくる時間が短くなる、ことがわかりました。
え? 当たり前?
でも、それをちゃんと科学的に調べるってのが大事なんです。
育雛初期に梅雨が長引けば、雛の採食時間が十分ではなくなるかもしれないんです。今年は長梅雨でした。ちょっと心配ですね…
私にとって、8月と言えば富士山です。初めて登ったのは小学生の頃で、以来、夏と言えば富士山というイメージです。
富士山は過酷な山です。
まず水がない。正確に言えば、山頂付近は万年雪があって、火口に池もできているのですが。。。近年は山頂域の永久凍土も後退しているとの報告もありますし、実感として万年雪も量が減ってきている気がします。
そして、植生がない。あまりの強風で、カラマツは這いつくばり、5合目より上はオンタデばかりです。冬は水分が凍結することによる乾燥、夏も保水力の無いスコリア斜面では植物や蘚苔類が十分に生育できないのかもしれません。
(植木鉢の土に富士砂を混ぜて水はけをよくするぐらいですから)
で、ここにライチョウを放ったらという人がいるんですが、こんなところはライチョウにとっては砂漠も同じです。食べ物がないし、隠れる植生もありません。
しばしば勘違いされていますが、ライチョウは高山の鳥ではないのです。たまたま日本の高山が、ライチョウの生存に(辛うじて)適していたから、生き残れたというだけのことで、本来は周北極地域の草原の鳥なのです。高山あることではなく、気温や植生が重要です。
全く同じことが他の山でも言えます。
ライチョウにとって、「必要な物」が失われたら、そこの山のライチョウは絶滅します。
すなわち、今、ライチョウが地域絶滅した山域というのは「必要な物」が欠けてしまっているのです。
それがなんだったか。。。私たちはライチョウに訊いてみなければいけないのです。それが、調査研究をする、ということだと思います。
で、アタシもアタシもとやってきた妹(?)をつつきだす…
ね、幼稚園児みたいでしょ?
野生生物に対する目線というのはいろいろあると思いますし、自由なんですが、私の場合は、私たちとライチョウを重ね合わせることのほうが多いように思います。
彼らと一緒に生きていくためには人間が生き方を変えた方が良いのです。でも、賢いはずの人間だけが自然とのつきあい方を忘れてしまったから、もう一度ライチョウさんに教えてもらうのです。